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新藤杏子 個展  静閑の庭

Solo Exhibition by Kyoko Shindo

新藤杏子 個展 静閑の庭

会  期

2022年10月15日(土)~10月29日(土)
12:00~19:00
日、月 休廊  Closed on Sunday, Monday

 

YUKI-SIS では、2022年10月15日(土)-29日(土)新藤杏子個展「静閑の庭」を開催いたします。


feast

feast 2022  130.3x97.0 cm(F60)Oil on Canvas


秘密

秘密 2022 72.7x60.6 cm(F20) oil on canvas

 


新藤杏子は1982年東京生まれ。2007年多摩美術大学大学院美術研究領域を卒業。YUKI-SISでは7回目の個展となります。

今年2022年、損保ジャパン主催のアーティストコンペティションFace展にてグランプリを受賞。大きな反響を呼びました。


多摩美術大学在学中より、油画専攻でありながら、油絵具が体質に合わず、水彩画を描いていた新藤杏子は、水彩の滲みを生かし、現代の風俗画としていきものの営みをテーマに作品を制作してきました。

常に新しい画材を試してきた彼女は、ここ数年でようやく体質にあう画材にたどり着き、その表現媒体を油彩に転向しました。それにより、彼女の描く世界は具体的な背景を持ち、より深みを持つ表現となりました。従来の油彩画とは異なり、水彩で培った自由な筆使い、大胆なストロークが彼女の作品の魅力になっています。

作品に暗示された、相対する2つの世界、ー光と闇、善と悪、生と死、過去と未来、静と動、内と外、現実と架空などー、新藤の作品には、その狭間に存在する空間が描かれているようです。一見無邪そうに見える子供たちがその境界線で、その後どのように選択し生きていくのかを示唆しているようです。

新藤杏子が今回の個展のテーマに選んだのは、庭。迷路に迷い込んだようなその庭には、向こう側の世界にワープする扉が潜んでいるように思えます。彼女の絵を見つめると、私たちの心のどこかにかすかに残る、懐かしさやいとおしい記憶、香りや温度、肌の感覚までもがふっとよぎります。

新作16点を発表します。彼女が見つめている視線の先から目が離せません。ぜひご覧ください。


Eureka

Eureka 2022 31.8x41.0 cm(F6)Oil on Canvas

 


treasure

treasure 2022 53.0×45.5 cm(F10) Oil on Canvas

 


6月

6月 2022 41.0x31.8 cm(F6)Oil on Canvas

 



 

【Artist Note】


「静閑の庭」


今回の展覧会では庭をテーマに作品を構成しました。


庭は考えてみるとすごく不思議な空間で、外でもあり、家のとてもプライベートな空間でもあります。

ちょうど境界線のようなところにある場所で、調べてみると日本ではかつては祭祀をする場所であったともいわれているそうです。

私の祖父は日本庭園が趣味で、存命のころの家には川の流れる場所と灯籠があり、たくさんの整えられた植木がありました。子供の頃の私は、そこでたくさんの泥団子を作り、灯籠に並べたりしては祖父に「みてみて!」と言って大切な灯籠だったろうに困った顔をして遊び道具じゃないんだよ、と笑っていたことをふと思い出しました。母は子供の頃、田舎に行くと庭に鶏が飼われていて、母が遊びに行くとその鶏を締めてご飯に出てきたこともあったのを今でも強烈に覚えていると言います。

今家にある庭は、父の趣味の花やたまに野菜や紫蘇が生えていて、夏には息子に紫蘇を取ってきてもらったり、木の芽をとってきてもらってその日のご飯の一部になったりします。

外と中、生と死、さまざまな境界線がひどく身近なところにあったことに気がつき、庭をテーマにして作品を作ったらどうかな?と考えました。

 

新藤杏子

 



 


Summertime

Summertime 2022 41.0x31.8cm (F6) Oil on Canvas

 


柔らかい夜 2022 33.3x24.2㎝ (F4) Oil on Canvas

 


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