Exhibitions
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「版画ってあれでしょ?小学校のときにやった板を彫るやつ。」

 

「木版画」をキーワードに8名の若手作家によるグループ展を開催致します。
 

「木版画」は私たちにとって、図工・美術の時間に学ぶ非常に身近な表現手段の一つである。
 「版画」という単語を聞いたとき大抵、「版画ってあれでしょ?小学校のときにやった板を彫るやつ。」という答えが返ってくる。この一言は、「版画」=「木版画」という図式を示し、「描くものを自分で考え、彫り、摺るというプロセスを持つもの」という考え方が私たちの中に浸透していることを表している。一方で、私たちは同じく木の板を版として用いた「浮世絵」を「版画」として見ているのだろうか。西洋文化の波が来て「美術」という言葉が出現する以前、民衆文化として根付いていた浮世絵は版元、絵師、彫師、摺師の分業からなっていた。同じ手法を用いながらも、私たちの認識している「版画」=「木版画」とのズレがある。そこには長い歴史の中で変化した日本文化を見直していく視点があるのではないだろうか。
 版画を日頃から制作する者からこれまで版画制作をほとんどしたことがない者まで、出品者8名それぞれが元々ある言葉の意味にとらわれてしまうのではなく、「木 wood」、「版 print」、「画 picture」と言葉を解体し、それぞれが意味を解釈して制作を行い、木版画及び版画に対する認識を改めて考えることを目指した展示としていきたい。


 

 

 

会  期

2014年2月6日(木)~2月10日(月)
12:00~19:00 (最終日は17:00まで)

 

出品作家

・石黒ゆかり(武蔵野美術大学大学院油絵コース1年)
・伊藤志帆(平成24年度同大学大学院日本画コース修了)
・稲岡朱美(同大学版画専攻3年木版クラス)
・岩田駿一(同大学版画専攻3年木版クラス)
・柏木優希(同大学版画専攻4年木版クラス)
・櫻井美由紀(平成24年度同大学版画専攻木版クラス卒業)
・田中彰(同大学大学院版画コース1年在籍)
・Bokyoung Park(平成24年度同大学大学院版画コース修了)

*企画
湯浅克俊(武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画専攻木版画非常勤講師)
中田麻衣子(武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻版画コース1年)

 

オープニング レセプション パーティ
2014年2月6日(木) 17:30~
talk event

2014年2月9日(日) 14:00~

ゲスト:国際木版画ラボ代表 門田けい子

 

出品者参考作品

稲岡 朱美

稲岡 朱美

 

岩田 駿一

岩田 駿一

 

石黒 ゆかり

石黒 ゆかり

 

柏木 優希

柏木 優希