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湯浅克俊 個展 Colours / Numbers
Solo Exhibition by Katsutoshi Yuasa
YUKI-SIS では、4⽉2⽇(⼟)より、湯浅克俊個展「Colours / Numbers」を開催いたします。
今回の展⽰は2部構成になっており、Colours とNumbers で全く異なる作品、展⽰構成となります。
1978年⽣まれの湯浅克俊は、武蔵野美術⼤学油絵学科版画専攻卒業後、渡英。2005年ロイヤルカレッジオブアート(ロンドン)修⼠課程終了。⽇本をはじめイギリス、ドイツなどを中⼼に活動し、すでに欧⽶での個展も多く経験、数々の世界的なアートフェアなどにも出品。⽇本の伝統芸術の⼀つともいえる⽊版画、写真とデジタル技術とが融合した湯浅の作品には、現在、世界中の注⽬が集まりつつあります。
「Colours / Numbers」
私たちが普段何気なく⽬にしている「⾊と数」。⽇常⽣活において、そこに深い意味を常に意識することはありませんが、潜在的に私たちは何かを感知し、取捨選択しています。
湯浅が制作において今回あらためて意識したことは、「意思と無意思」を俯瞰すること。「任意性」はいかにして選択されうるのか?ということです。
⾃らが撮影した写真やインターネットからひろった写真をデジタル加⼯し、版⽊に転写したのち、⽊版画を制作する、という彼のユニークな作品プロセスには、彼の経験や技術とは別に、⼀つずつの⼯程において「選択の必要性」が⽴ち現れます。
「いつも写真を選ぶのも大変です。これまた意思なのか無意思なのか分からないところがあります。これはカメラというオブジェを通して撮影するという写真の仕組みにも言えることです。写真は同じアングルで撮影すれば誰が撮影したかということは分からなくなってきます。写真における作家性とはなんなのか」
Can beauty save the world?60.5cm x 45.0cm
「毎回作品に対して制作する理由、根拠が必要となります。自由に絵を描くことができないのです。色に関しても同じで、色を使うにも理由が必要になってきます。」
Possibilities of possibility 64.5cm x 48cm
「Numbers」では、数字の羅列において、偶然性(ランダムネス)を⼈間の⼿で作れるかという問いを作品に反映しています。数字の持つ意味、印象は、国によっても異なるかもしれません。そういった個⼈の中に存在する意味を無視して制作することは、⾮常に難しいと湯浅はいいます。
「数字に関しては長年興味があり、作品のタイトルにも使用しています(ベンチのシリーズ)。数字が物語性を持つのか否か、ある任意の数字は誰かによっては特別な意味を持つかもしれないということです。逆に、数字という記号さえ、人間の偏見的な思い込みから逃れることはできないのでしょう。(4はアンラッキー、7はラッキーといった)」
⽂明社会において、与えられた利便性や豊かさに疑問を持たず、あたりまえに⽇常を送っている私たちにとって、物事の判断はどのようになされているのでしょうか?
「意識」してなすことと、「無意識」ですること。その背後にある意味。私たちが気づかずに⽴っている⾜元を問いかける展覧会
になります。
アーティストトーク2016年4月16日(土) 18:30~20:00
Songenes Sang 100cm x 200cm