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本多惠理・山内賢二 2人展 - Abstract Phenomena -
Abstract Phenomena : Eri Honda and Kenji Yamauchi Exhibition by 2 artists
YUKI-SIS では、2017年7月11日(火)-22日(土)、本多惠理・山内賢二による2人展、"Abstract Phenomena" を開催いたします。
今回ご紹介したい2名の作家は、抽象表現と具象表現のはざまの感覚を捕らえた作品を作っています。
「抽象的に考える」ことと「具体的に考える」こと
一般的に、言語としての「抽象」という意味は、「具体」「具象」の反意語として存在しています。人は「抽象的」という言葉を「曖昧なもの」「とらえどころのないもの」と認識していますが、絵画における「抽象画」とは、この表現におさまりきれません。
内部に隠れている「本質」に焦点をあてつつ、ぼんやりとした感覚から目に見えるものの方へと誘うような表現は、色や構図など,
絵画的な要素が加わることにより、観る人の中の記憶や残像へと繋がっていきます。
「抽象的」に思考することと「具体的」に思考すること。そこには言葉にできない空間・事象があります。
本多惠理と山内賢二の抽象と具象を行ったり来たりする「アプローチの仕方」は異なるかと思います。ただし、2人の作品に共通している「既視感」という捻じ曲がった時空間は、「具体的」な事象よりも、もっと自由で、もっとフレキシブルに、観る人との調和を生み出すようです。
YUKI-SISでは初めてのご紹介となる2人の作品を、ぜひたくさんの方にご覧いただきたく思います。
本多惠理 Eri Honda」
目に焼き付けたかった景色と想いを回想し再現するかのように色を重ねていく。漠然とした色や形は、彼女の記憶の残像とともに、抽象的な現象と現実の景色とをゆっくりと行き来するよう。
本多惠理 Dimblue / 116.7×91.0 cm F50
本多惠理 芽 / Oil on Canvas /22.0×27.3 cm F3
本多惠理 ⾬のあと / Oil on Canvas /45.5×38.0 cm F8
山内賢二 Kenji Yamauchi
⼭内賢⼆ Trip Sky/ 2013/ acrylic on cotton mounted panel/ 66.5×42.0cm
山内賢二 誰かのポートレート(someone's portrate)/ acrylic on cotton mounted panel/ 45.7×38.1cm
【Artist Note】
朝。袖も首も通し終えた後にとらわれる得も言えぬ奇妙な、あの感覚。
うしろまえ。軽い自責の念に駆られるより先に、見慣れたはずの光景が普段より少しだけ姿を変え眼に映ることに気づく。
意識/存在、既視感/未視感、主観/客観、地/図などなど。これらの「あいだ」に介在し、決定へと導かれる条件を問い直すこと。
取るに足らない日常の断片を画面上に集め、再構成することによって、自明化した言説や制度、一義的な読解を不可能にすることを目指している。
たとえば、それは「間違える」ことをよしとしない社会の不寛容さを解きほぐす為。或いは「曖昧なものがあるからこそ、確かめたくなる」という心理を呼び覚ます為。
夜。部屋の明かりを落す瞬間、同時に全てが消えてしまうのでは?と不安になる。しかしそれでも、今いる場所は「幻じゃない」と信じ続けたい。
山内賢二
山内賢二 Bucket/ 2013/ acrylic on cotton mounted panel/ 59.0×41.0cm