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大塚 亨 彫刻展 –METAMORPHOSE OF REAL-

Solo Exhibition by Toru Otsuka

大塚 亨 彫刻展 METAMORPHOSE OF REAL-

 

会  期

2018年12月11日(火)~22日(土)
12:00~19:00

日・月休廊 Closed on Sunday, Monday   

reception

Artist Talk 12/15 () 1900~  入場無料 / Entrance free

作家の大塚亨に、仏像制作、修復、道具など、制作に関するお話を伺います。

 

 


 

YUKI-SIS では20181211日(火)-22日(土)大塚亨彫刻展「METAMORPHOSE OF REAL」を開催いたします。

1980年岐阜県生まれの大塚亨は、2003年多摩美術大学美術学部彫刻学科を卒業後、東京芸術大学大学院にて仏像制作、文化財修復を研究、学び、2005年同大学院美術研究科 文化財保存学専攻 保存修復彫刻修了。現在は仏師として仏像制作や文化財修復に携わる活動とともに、彫刻家として自身の作品を制作しています。YUKI-SISでは初めての個展となります。

 

m16 上履きシューズ

 

 

m16 上履きシューズ  木彫//金箔/アクリル彩色/アーティストボックス 26×18×8cm

 

現代社会に溢れる大量のモノ― 私達は無意識のうちに大切にするもの、使い捨てるもの、保存したいものなどをより分けながら生活しています。便利な世の中になった反面、使い捨て、大量のゴミの問題に目をそむけたまま時を過ごしています。そのモノの用途とは別に、私たちの感覚に知らず知らずに刷り込まれている、マテリアル(材質)による価値基準。プラスチックや紙でできたものは使い捨ての消耗品としてぞんざいに扱いますが、木、金属、皮などの高価な材質は比較的丁寧に扱います。また、歴史あるモノとただの古いモノとの差とは?そのモノに宿るストーリーを知ると知らないでも、そのモノの価値も変わってきます。

仏師でもある大塚亨は、私達の身近にある日常品を仏像と同じ彫刻技法に仕上げることで、今まで私達が無意識に抱いてきた物に対する価値観を揺るがせてくれます。そして、素材に施された作家の技術により、まるで現代の日常品が古代からずっと使用されていたかのような錯覚を覚え、物に宿る時間軸をも狂わせてしまうようです。

ぜひご高覧くださいますよう、よろしくお願い致します。

 

m13 (Empty closet)/ dress version

m13 (Empty closet)/ dress version   木彫//金箔/彩色/真鍮/ステンワイヤー   250×60×20cm

 

m14 プラスプレー (Mold Killer Spray)

m14 プラスプレー (Mold Killer Spray) 木彫//金箔/アクリル彩色/20×30×15cm

 


 

Artist Note

 

世の中にある全てのものは、 仏教の教えにもある「無常」(形あるものはいずれ消え去ってしまう)という運命であり、この世が無常である限り、ありがたい仏像も大量生産で消費されるものも、等しくいずれは朽ちていくもので、大差のないものです。

そこで、ただ消費される目的だけの日常品を仏像と同じ彫刻技法にて、ありがたいものへと仕上げることで、今までの価値観に疑問を提示します。

 

今回の展示コンセプトメタモルフォーゼとして、個性のない日常品にあらたな側面で進化をさせた作品を作り上げることを目的に、一部が形態変化したm14プラスプレー、新作シリーズ(m16 上履きシューズ)などの発表をします。

 


 

m7 (折りたたみ傘)

m7 (折りたたみ傘) 2012/2017 remake 木彫/アルミニウム/アーティストボックス 古色/銀箔/金箔  20×50×13cm

 


 

 

彫刻家 大塚亨 略歴

1980年岐阜県生まれ。現在、神奈川県在住。

東京芸術大学大学院にて仏像制作、文化財修復を研究し学ぶ。

現在、仏像制作や文化財修復に携わる仕事を行うとともに、それらの伝統文化や古典技術を融合した新たなテイストの彫刻作品を発表している。

これらの作品は、日本の仏像彫刻技法(古典技法)を用いて緻密に再現し、仏像と同じ素材(木彫、漆、金箔、金属など)を使用して制作している。

 

m10 (ネクタイ)

m10 (ネクタイ) 2014  木彫//金箔/金具 アクリル彩色   58×12×6cm

 

 

学歴
2003
 多摩美術大学 美術学部 彫刻学科 卒業
2005
 東京芸術大学 大学院美術研究科 文化財保存学専攻 保存修復彫刻 修了


個展
2006
 大塚 亨展 「宇宙伽藍立体図」        ギャラリーQ/銀座
2012 
「大塚 亨 彫刻展 m7 seven items 」 アートスペース羅針盤/京橋
2013 
「大塚 亨 彫刻展 m9 (flat T-shirt) 」 f.e.i art gallery /横浜市
2015  mx) 過去と現在  A.corns gallery  株式会社アルス/東京 小石川

 

グループ展
2011 
羅針盤セレクション 2011 VOL.1 様々な造形   アートスペース羅針盤/京橋
2011 ART TAIPEI 2011                            
台北ワールドトレードセンター/台北市
2011 Galápagos Fine 2                           
たけだ美術/銀座  
2012 Art Show Busan 2012                        
たけだ美術 韓国/釜山 
2013 Galápagos Fine 3                           
たけだ美術/銀座
2013 
東京ワンダーウォール2013 入選作品展      東京現代美術館/東京
2014 Galápagos Fine4                            
たけだ美術/銀座
2014 
おもしろ木かたち展              横浜高島屋美術画廊/横浜
2014 
篠田守男+新進気鋭の彫刻家たち展           アートスペース羅針盤/京橋
2014 TokyoMidtownAward2014 
受賞作品展         東京ミッドタウン/六本木
2015 Galápagos Fine 5                           
たけだ美術/銀座 
2015 
ストリートミュージアム/六本木アートナイト2015       東京ミッドタウン/六本木

2016「和紙と紙布 その意外性」 展    ペーパーボイス ヴェラム/名古屋市
2016
「フォーカス美濃手すき和紙〜受け継がれる技と心〜vol.2」 

   美濃和紙の里会館/岐阜県美濃市
2017屋根裏部屋の記憶展 「uchi to soto 」  A.corns gallery  

   株式会社アルス/東京都文京区小石川

 

受賞歴
2013 
東京ワンダーウォール2013          インスタレーション部門 入選
2014 TokyoMidtownAward2014                   
  優秀賞
2016 大和市芸術文化未来賞

 

パプリックコレクション
岐阜県大垣市

大野町総合町民センター

青松寺

 

パブリック制作/仏像制作/文化財修復

2007  三井倶楽部 カッフホート装飾部分 復元制作 網町三井倶楽部 /東京都港区三田

2008  江戸時代灯籠部品 復元制作        

   小西美術工藝社 /東京都台東区上野 東京国立博物館

2008  岐阜工業高等専門学校所蔵 ロダン(考える人)ブロンズ像 修復事業 

        岐阜工業高等専門学校/岐阜県本巣市

2008  金剛夜叉明王立像 制作                 個人蔵高知市

2009  天現寺蔵 木造邪気 修復           天現寺・東京芸術大学/東京都

2011  大橋翠石の石碑制作         大垣水都ライオンズクラブ・大垣市 /岐阜県大垣市

2013  長久寺蔵 木造阿弥陀如来立像 修復   長久寺/岐阜県安八郡神戸町

2013  宇宙伽藍立体図バージョン2 大野町総合町民センターふれあいホール壁面設置

       大野町総合町民センター /岐阜県揖斐郡大野町 

2018  青松寺 山門四体龍制作         青松寺/東京都港区愛宕

2018  宝城寺所蔵 神明大部建坐像 調査及び修復 宝城寺/東京都豊島区南池袋