Exhibitions
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Lens – Shapes of beauty

Group Exhibition by Various Artists

YUKI-SIS では、7 ⽉19 ⽇(⽕)-30 ⽇(⼟)6 名の作家によるグループ展「Lens - Shapes of Beauty」を開催いたします。


今回の展覧会では、6 名の異なる技法の作家を選びました。彼らの視線 ― 彼らの⽔晶体がとらえたもの。それぞれの技法により、⾃然やそのものの存在から彼らのフィルターを通して、その記憶を「美しさ」のかたちに変容させています。
いつかは消えあせてしまう景⾊や記憶、想いーその残像から作品にとどめられた姿は、私たちとつながり、新たな世界へと導いてくれます。ぜひご⾼覧ください。

 

 

菊池史⼦ Fumiko Kikuchi(モノタイプ)

現在ドイツで活動する菊池史⼦はモノタイプという版画の⼿法を使って作品作りをしています。
1986 年⽣まれ。2009 年⽇本⼤学藝術学部(芸術学科絵画コース/版画)を卒業後、渡独。現在ドイツ、ブラウンシュバイクで作家活動を⾏っています。
版画を専攻していた彼⼥は、"記憶"や"関係性"をテーマに撮りためた写真を厳選し、版画で使う雁⽪紙や洋紙に染料を写し取り作品を仕上げています。どこかで⾒たことがあるような、デジャヴ-既視感を起こすような作⾵は、⼈の奥底に潜んだ記憶にそっと寄り添い、時とともに薄れ消え去っていく⾵景、⼈の感情、⼈とのかかわりを思いおこさせてくれます。

菊池史⼦「花殻Ⅰ」

菊池史⼦「花殻Ⅰ」

 


Elizabeth Leroy(フォトコラージュ)
フランス北部、コンピエーニュに住むエリザベス・ルロアは、⽊々や草花、⾵景をモチーフとした写真をベースにコラージュ作品を発表しています。
彫刻家の⺟を持つエリザベスは、14 歳の頃から様々な試みをアート作品にしてきました。舞台芸術などにも強く惹かれ、パリの有名な劇場、コメディーフランセーズでの舞台美術を担っています。
創作活動当初から、写真は彼⼥にとって⼤切な表現⼿段の⼀つであり、ここ数年は⾃然を題材した複数のイメージを重ね合わせ、ペインティング、コラージュを施した独⾃の世界感を作品に投影しています。

Elizabeth Leroy(フォトコラージュ)

Elizabeth Leroy "Beautiful savage"

 

 

柳⽥有希⼦ Yukiko Yanagida(チタニウム)

1981 年東京⽣まれの柳⽥有希⼦は、2005 年多摩美術⼤学⼤学院彫刻専攻修了。
その後も個展やグループ展の他、中之条ビエンナーレ、⼤⿊屋現代アート展など、様々な⽅⾯で作品を発表し続けています。中でも、2013 年のタグボートアートフェスでは、圧倒的な存在感で審査員特別賞をW 受賞、続く2014 年の横浜アートコンペティションではグランプリを受賞。今後がもっとも期待される若⼿作家です。
彫刻を専攻していた彼⼥が、⽴体作品と並⾏してここ最近制作しているのは、⾦属のチタンを使った作品です。チタン板に異なる電圧を与える事で、化学反応による様々な⾊を引き出すこの作品で、柳⽥は⼼象⾵景―⼿に⼊らないものをそこに留めるーことにトライしています。
それは⾃然界における⾵景、突然現れては消える靄、⽔流、虹など、2 度と同じ姿をとどめる事のない、その⼀瞬を作品として焼き付けたいという思いです。
記憶に作品を近づけ、定着させる⾏為。それは、観るものの隠れた記憶にそっと寄り添い、忘れていた感覚を呼び起こすようです。

柳⽥有希⼦「ここではないどこか Anywhere but here」

柳⽥有希⼦「ここではないどこか Anywhere but here」

 

 

湯浅克俊 Katsutoshi Yuasa(⽊版)

1978 年⽣まれの湯浅克俊は、武蔵野美術⼤学油絵学科版画専攻卒業後、渡英。2005 年ロイヤルカレッジオブアート(ロンドン)修⼠課程終了。⽇本をはじめイギリス、ドイツなどを中⼼に世界中で活動し、すでに欧⽶での個展も多く経験、数々の世界的なアートフェアなどにも出品。
今回の展覧会では、彼の⽬に映り撮影した⾃然の景⾊を、⽇本の伝統芸術の⼀つともいえる⽊版という技法に置き換えた作品をご紹介します。驚くべき⽊版技術ですが、その以前に圧倒的な美しさに私たちは感嘆せざるを得ません。

湯浅克俊「The photograph is an image」

湯浅克俊「The photograph is an image」

 

 

平野健太郎 Kentaro Hirano(⽇本画)

1972 年福岡県北九州市⽣まれの平野健太郎は、武蔵野美術⼤学造形学部⽇本画科卒業。
⽇本画の技法を⽤いながら、樹々に宿る神秘的な⾵景や⽔⾯に映る揺れる⽊々など、空気感と⾃然の美への憧憬の念を表現しています。
やがては消えていく光や⽔、捉えがたいものに魅かれ、存在するもの、実態のあるものよりも、現実と空想の狭間にある、もう⼀つの世界を捉えたいという気持ちを、美へと昇華させた作品です。

平野健太郎 Kentaro Hirano 「湖水」

平野健太郎 Kentaro Hirano 「湖水」


 

⽇出真司 Shinji Hinode (写真)

1962 年東京⽣まれの⽇出真司は、武蔵野美術短期⼤学で商業デザインを学び、現在はフリーランスのグラフィックデザイナーとして活躍する傍ら、写真家として数々のパブリックアートなどで活躍しています。
私たちが⽇常⾒落としてしまう何気ない景⾊を、異なる視線から捉え、そこに新たな美しさやストーリーを⽣み出す、不思議な写真をつくりだしています。
まるでそれは、モノクローム映画の⼀コマのような、⼀瞬の世界。彼のレンズにとまった景⾊は、私たちを異空間へ連れ出してくれます。

⽇出真司 Shinji Hinode [Cage]

⽇出真司 Shinji Hinode [Cage]

 

 

会  期

2016年7月19日(火)~7月30日(土)
12:00~19:00

日、月、休廊 Closed on Sunday, Monday

 

【出品作家】

菊池史⼦(モノタイプ)、⽇出真司(写真)、平野健太郎(⽇本画)、柳⽥有希⼦(チタニウム)、湯浅克俊(⽊版)、Elizabeth Leroy(フォトコラージュ)